急成長した街は今
「木密(もくみつ)地域」という言葉をご存じでしょうか?
正式には「木造住宅密集地域」のことを言います。
「木密地域」では、道路や公園等の都市基盤が不十分なことに加え、老朽化した木造建築物が多く存在します。
そのため、大規模な地震によって倒壊し、そこから火災が発生する可能性も考えられます。
道路幅も狭いため、一度火災が発生してしまうと、倒壊の有無にかかわらず延焼の危険性が非常に高くなってしまいます。
地域危険度も高く、「首都直下地震による東京の被害想定」(2006年 東京都防災会議)においても、地震火災など大きな被害が想定されています。
南関東直下型地震に分類される大地震が繰り返し発生している首都圏ですが、世界最大の再保険会社のミュンヘン再保険が2002年に発表した、
大規模地震が発生した場合の世界主要都市の自然災害危険度ランキングでは、
東京・横浜が2位のサンフランシスコに大差をつけての1位になっています。
このランキングには経済的な影響度も含まれているので、首都圏の災害リスクの高さが表れています。
「木密地域」に打つ手なしか?
東京都ではこの問題を解消するために、「木密地域不燃化10年プロジェクト」という事業が進められています。
具体的には、それぞれ解消すべき特区を定め、計画道路を整備し延焼を予防、木造空き家などの解体費用を助成、といった施策が進められています。
各住戸単位の耐震・防火対策も必要ですが、マクロな視点で「燃えない街づくり」を行うことはより安全な住環境を作るうえでは重要になります。
戦後の高度経済成長期で急速に発展した日本ですが、年数の経過で生まれ変わる時期に差し掛かっているように感じます。
この先どのように生まれ変わり、どのように成長していくのでしょうか。
朝日リビングでは木密地域の不動産に関するご相談も承っています。
・木密地域なのは知っているが、住み替えってどうすれば…
・住宅を相続したのはいいが、住宅密集地だし使う予定もない…
・相続前に資産を整理したい…