「名は体を表す」という言葉があるように、物件名もまた内見時の印象を左右する重要ポイントです。洒落たネーミングの割にオーソドックスな物件もあれば、その反対で、建物としては優れているのに物件名がイメージダウンさせているケースもあります。次のような“敬遠ネーム”の要素はありませんか?
●時代遅れなワード・・・かつては主流だった「コーポ」「ハイツ」「荘」などは、今は古臭さや昭和感を醸し出してしまいます。実際の築年数以上に古い印象を持たれることも。
●人名・・・「姓」までは理解を得られても、不動産所有者や親族の「名」、歴史の偉人名などが入った物件は入居者に違和感を与えます。
●ユーモア・ダジャレ・・・一歩間違えれば“寒い名前”となってしまううえ、時代の変化にも脆弱です。SNS等で一時的に「珍しい物件名」と話題になっても入居につながるとは限らず、余程うまいネーミングでない限り禁じ手です。
物件名の変更によってイメージ刷新を図るなら、まずは上記のような“敬遠要素”を排除し、入居者が「恥ずかしい」「書きにくい」と感じない名前を目指しましょう。最優先は、言葉の響きの良さや、その言葉の持つイメージの良さ。「光」「音」「香り」など五感に関連する言葉や、「幸せ」「安らぎ」「都会的」といった住み心地に関連する言葉を選択すると綺麗にまとまります。特別な意味を込めようとすればするほど、敬遠ネームに近づいてしまいがちです。長すぎたり複雑な名前も、間違いやすく歓迎されません。
言語は英語、フランス語、イタリア語など、アルファベット表記と相性の良いものを選ぶと館銘板をつくった際の見栄え・視認性に優れます。なお、物件名変更の際は、事前に登記の変更や市区町村への届け出、入居者への告知などの準備が必要ですので、あらかじめご注意を。