2016年4月から電力の自由化が始まりました。
もう5年前にもなりますが、最近になって自然電力で高額の料金請求が発生していると耳にしますが、皆様はいかがでしょうか。
最近でもガス会社や携帯会社の電気の広告を見かけますし、電力会社を変えようか検討している方もいるかもしれません。
しかし、マンションにお住まいの方すべてに該当するわけではありませんが、残念なお知らせです。
自由に電力会社を「選べる場合」と「選べない場合」があります。
賃貸マンションの場合は、入居の際に電力会社が指定されていることもありますので、この場合も自由に選択することはできないですね。
管理会社と電力会社がズブ…繋がりがあるのでしょうか?
◆マンション電気契約の種類
≪低圧契約(従来)≫
低圧の場合マンションでまとめて電力会社と一括契約するのではなく、個々に電力会社と契約するタイプになります。
よって、電力自由化によって、一戸建てと同じように自由に電力会社を選択する事が出来ます。
(例外も存在します)
もちろん契約する電気の種類は今まで通りの低圧電力という電気になります。
≪高圧一括受電≫
マンションが電力会社を決め、マンションごとに高圧一括受電契約をしている場合がこれにあたります。
大規模なマンションやタワーマンションにこの例が多く存在しています。
株式会社富士経済の調査報告によると、高圧一括受電サービスの導入対象となる50戸以上の大型分譲マンションは全国に200万戸程度あります。
その中で高圧一括受電を導入しているマンションは約40万戸ほど存在しています。
大型マンションの中でも約20%該当し、小規模や中規模のマンションでは高圧一括受電の対象になりませんので、
一部の大型マンションが電力自由化と関係のない高圧一括受電である事がわかります。
この高圧一括受電のメリットとしては、ロビーなどの共用部分に高圧の料金の安い電気を流すことができます。
大規模マンションになりますと、共用部分が大きくなることがほとんどですので、消費する電力量も大きくなってしまいます。
そのため、マンション全体としての電気料金を抑える効果が期待できます。
具体的に入居者にとっては、支払う管理費用が安くなる、メリットがあります。
個々の住戸には、高圧受電設備で高圧の電気を家庭用の低圧に変圧し流しています。
ですので、個々の家庭には一般の家庭用低圧電気の料金が適用されることになるのです。
この電気代の節約はマンションの管理組合にとっては、かなりのメリットがあります。
ここで浮いた料金をマンションの補修に回したり、蓄えておくこともできます。
多くのマンションで修繕積立金の不足が懸念される現状ですが、このように余剰金を回せるのであれば少しは不足分の埋め合わせにもなりそうですね。
電力自由化で「携帯電話とセットでお得」のような形で電力会社を自由に選ぼうかと思っている方も、
購入するマンションによっては自由に選べないこともありますのでお気を付けください。
賃貸で入居する場合にも同じリスクが潜んでいますので、契約の際にしっかりと確認しましょう。
可能であれば申込の前に確認しておくことがおすすめです。